災害対応力を身につけよう

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災害大国日本。
誰もが被災者になる
可能性があります。

日本は国全体が地震多発地帯であり、日本中で地震の被害が想定されています。
PCやスマートフォンの普及により身近に大量の情報が溢れていますが、大きな地震が起きてから対処方法を調べていては目の前の危険に対処することはできません。
日頃から災害対策を意識して、有事に備える事が重要です。

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まずは家具の対策を。
そして対応力を身につけ、
備えましょう。

防災用品や防災食品を揃えれば準備万端と思い込んでしまう方も多いと思います。
しかし、過去の大震災では、多くの人が地震発生から15分以内に命を落としました。まずは家具の転倒防止など、家の対策をしっかりと行いましょう。その上で災害対応力を身につけ、災害に備えることが大切です。

いざという時のために身につけたい

災害対応力とは

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瞬時に適切な判断で避難する

余計なことを考えていると逃げ遅れてしまいます。地震発生から避難まで、危険を見極めて素早く行動しましょう

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災害時に必要な物を揃え使い方を身につける

防災用品を備えることも重要ですが、使いこなせなければ宝の持ち腐れになります。使い方を身につけておきましょう

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常日頃から防災を意識し実践しながら災害に備える

日頃から滞在時間の長い空間や通勤通学路などで、危険な場所や避難場所など、防災を意識しながら生活することで、いざという時の対応力が鍛えられます

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瞬時に適切な判断で
避難できるようになろう

過去の大震災では多くの人が、物の下敷きになって亡くなりました。危険から身を守るには、家の中をできる限り安全にすること、外では危険な場所から正確な判断ですぐに離れる事が重要です。

瞬時に適切な反応をするための知識

危険な物や場所を
覚えておきましょう

重い物が落ちてくる場所や倒れてくる場所などには、どこにいても共通の危険な場所があります。地震が発生したらすぐに以下の場所から遠くに逃げましょう。

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重い物倒れる物
置いてある場所

大型の商品がたくさん展示してある、家具売り場、大型家電売り場やフィットネスジムのロッカールームなど、大型の重量物などが固定されていない場所では下敷きになる危険があります。

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高い所に物が積んで
ある場所

商品が高く積み上げられた食品売り場、本屋、高いところに割れ物が置いてある照明器具売り場などでは、カバンやフードなどで頭を守りましょう。

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キャスター付きの物が
設置してある場所

キャスターが付いている商品ワゴン、メタルラックなどは、予想以上のスピードで襲いかかって来ます。過去の大震災ではグランドピアノが車輪止めを超えて走りまわったほどです。

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窓ガラスなど割れる物
が設置してある場所

ビルの窓ガラスや、古民家の瓦などは地震の揺れや衝撃で割れたり飛来し、想像以上に飛散します。
また窓枠や瓦が直撃すればひとたまりもありません。
自分のいる室内が危険だからといって、いきなり外に飛び出してしまうと、落下物などの更なる危険が襲ってくる可能性がありますので、冷静に行動しましょう。

すばやく安全に避難するための知識

災害ごとに避難場所を
確認しておきましょう

家の中にいるのが危険な場合は、火の始末をして、ブレーカーを落として避難所に向かいます。地震のみの場合と、洪水や火災などの二次災害の場合で避難場所が違う場合もあるのであらかじめ確認しておきましょう。

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事前に避難ルート
確認しておきましょう

大規模災害発生時は、ネット回線が規制されて地図アプリがみられなくなる可能性があります。地図がなくても避難所に辿り着けるように実際に歩いてみましょう。場合によっては土砂崩れ、火災、倒壊、液状化現象など、さまざまな要因で道が塞がれてしまう可能性もありますので、複数のルートを知っているとより安心です。

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二次災害の危険を確認
しておきましょう

火災、津波、土砂災害など、自宅付近にはどんなリスクがあるのかハザードマップなどを参考に確認しておきましょう。
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また、新型コロナウイルス感染症が収束しない中でも、災害時には危険な場所にいる人は避難することが原則ですので、迷わず避難して下さい。避難所ではマスクや消毒液などが不足することが考えられますので、自ら携行しましょう。 

災害別の避難方法

地震や大雨によって様々な二次災害が発生します。避難のポイントを覚えておきましょう。

  • 火災

古い木造住宅の密集した地域は、地震で倒壊して火災になりやすいです。火元や、その風下から離れられるように、風向きを考えて避難しましょう。

火災で一番恐ろしいのは煙による窒息死です。焼死よりも、煙を吸い込み意識を失って死亡することが大変多くなっています。煙の中を逃げる時は、慌てて走って移動するとあっという間に目や喉をやられてしまい、煙を掻き回してしまうことにより、さらに避難が困難になってしまいます。姿勢をできるだけ低くし、濡らしたハンカチなどで口をふさいで煙を吸い込まないようにして落ち着いて避難しましょう。視界が悪い時は、手で壁を伝ってドアノブのありそうな高さを撫でるようにしながら移動して出口を探しましょう。また、エレベーターは危険ですので、避難階段を使って下に逃げましょう。

  • 津波

震度4程度以上の強い揺れを感じた時は、直ちに海から離れ、急いで高台などの安全な場所に避難しましょう。また、震度3以下の弱い揺れでも、1分以上続くゆっくりとした長い揺れは、津波が起こりやすい地震である可能性が高いので、揺れが弱いからといって油断しないようにしましょう。

津波が襲いかかって来るスピードは想像以上に早いので、見えてしまってからでは避難は間に合わないと考えましょう。津波が来る前に逃げなければならないのです。 また、逃げる場所も重要です。旅先などで避難場所を知らない場合は高台に、高台がなければ3階建以上の鉄筋コンクリートの建物に逃げましょう。

津波は一度でなく何度も襲いかかってきます。一時的に水が引いたからといって、家に忘れ物を取りに帰るのは大変危険ですので絶対にやめて下さい。警報が解除されるまでは避難所にとどまりましょう。

  • 土砂災害

まずは自分の住む家が「土砂災害危険箇所」、「土砂災害警戒区域」に指定された場所にないかハザードマップで確認しておきましょう。また、様々な要因で避難経路が制限されてしまう可能性も考え、複数の避難経路を覚えておきましょう。

 大雨が降り出したら、都道府県と気象庁が共同で発表している「土砂災害警戒情報」をチェックしましょう。避難に時間のかかるお年寄り、小さな子供、体が不自由な方のいる家族は警戒レベル3で避難、警戒レベル4では全員必ず避難しましょう。警戒レベル5は既に安全な避難ができず命が危険な状況です。

土砂災害は木造の一階での被災が多くなっています。浸水などで避難場所への避難が困難になってしまった場合は、近くの頑丈な建物の2階以上や、家の中でもより安全な、崖から離れた部屋や2階などに移動しましょう。

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家具の配置転倒防止
の対策をしましょう

これまでの震災では、家具の転倒による圧死や逃げ遅れが多く起こっています。いざという時、スムーズに自宅を脱出できるように家具を減らすか、それが難しければ以下の対策をしておきましょう。

配置を見直す

倒れた家具がドアをふさいでしまい、部屋に閉じ込められるケースが多くあります。ドアの開く方向や、家具が倒れる方向を想像して、安全な配置にしましょう。

家具を固定する

倒れた家具の下敷きにならないように、家具を固定しましょう。壁に穴を開けられない場合は、粘着テープで固定できる器具もあります。

通路に物を置かない

通路に置いた物に阻まれて脱出できないということにならないように、転倒する物、落下する物、割れる物や、引き出しの飛び出しにも注意しましょう。

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災害時に必要なものを
揃え使い方を身につける

必要な防災用品は家族構成や年齢によって異なります。リストを参考に被災時の生活を想像して備えましょう。

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持ち出し用リュック
自宅の備蓄品を分けて準備しましょう

持ち出し用リュックは避難の妨げにならないよう重さに注意して、持ち出せる家族分のリュックに分散しましょう。備蓄品は自宅での避難が長引く場合を想定して準備しましょう。

リュックに入れておく一時持ち出し品リスト
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ローリングストック
防災食品の期限切れを防ぎましょう

防災食品を備蓄していると、ついつい期限切れになってしまう事がよく起こります。月一回など使う日を決めて習慣にしましょう。古いものが手前の取り出しやすい位置にくるように保管するのがポイントです。

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身近な日用品を応用して
災害時に役立てる知識を身に付けましょう

身近な日用品の色々な応用方を覚えておけば、いざという時の対応能力が上がります。様々な物を組み合わせる柔軟な発想も重要です。以下の一例を覚えておきましょう。

  • ラップ

ねじって丈夫な紐に、お皿に被せて食器洗いを不要に、袖や裾に巻き付けて防寒対策に、傷口の応急処置に

  • ポリ袋

切り開いてシートに、頭から被ってポンチョに、段ボールと組み合わせて水の運搬に

  • 段ボール、新聞紙

防寒対策の断熱材に、プライバシーを守る間仕切りに、ポリ袋と組み合わせて簡易トイレに

  • ガムテープ

穴の空いてしまったテント、タープ、ウェアなどの補修に、清潔な布と組み合わせて止血に

  • スマートフォン

アラーム機能を使って救助を呼ぶホイッスルとして、ポリ袋やペットボトルとフラッシュ機能を組み合わせてランタンに

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最低限の防災用品
常に持ち歩きましょう

災害はいつどこで起こるかわかりません。コンパクトなものでも被災時に有るか無いかで大きな違いが出て来ますので最低限の防災用品をバッグに忍ばせておくと安心です。もちろん使い方も覚えておきましょう。

常時携帯したい物リスト

コンパクトな物を選び常にバッグに入れておきましょう

  • 携帯しやすい食料

災害時は間食用の食料も貴重な栄養源になります

  • スマートフォン

緊急地震速報受信、災害用伝言板、防災アプリ、ライトなど通話ができない状態でも様々なことに利用できます

  • モバイルバッテリー

いざという時に使えるように、日常的に充電する癖をつけましょう

  • マルチツール

ハサミやナイフは代用品作りに、缶切りは缶詰開封など非常に有用なアイテムです

  • LEDヘッドライト

両手を空けておく事ができるので、暗闇での避難時には転倒による怪我などのリスクを低減できます

  • 球のないホイッスル

弱い力で鳴り、水に濡れても鳴ってくれる球のない物を選びましょう

  • 携帯トイレ

4時間以内に必要になると考えましょう

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正しく衣類を着用をして
低体温症を防ぎましょう

濡れた服に体温を奪われて低体温症で亡くなるケースがあります。正しい重ね着の方法と、適切な素材を知って低体温症を防ぎ、命を守りましょう。

避難時に適した装備と着方

寒い時期の避難は服装が命に関わってくるので覚えておきましょう

  • 化繊、ウールなどの速乾性に優れたインナー

一番下に着る肌着は汗を素早く吸収、発散して肌をドライに保つ役割を持っています。綿のインナーは着心地が良いですが、汗や雨で濡れると非常に乾きにくく体温が一気に奪われるのでNGです。季節によって生地の厚さや、クルーネック、ハイネックなどを使い分けましょう。また、防臭機能がある物も多く、避難所で何日も着続ける時に匂いにくいというメリットもあります。

  • シャツ、フリース、ダウンなど季節に合わせたミドルレイヤー

一番の役割は保温ですが、インナーが吸った汗を拡散する役割もあるので、乾きにくい素材は避けましょう。季節に合わせて快適に過ごせるように重ね着で調整しましょう。

  • 透湿防水素材のアウター

レインウェアやハードシェルなどのアウターレイヤーは主に防水、防風の役割を担っていますが、汗による水蒸気を外に放出する透湿機能がないと内側がびしょ濡れになってしまい体温低下を招きます。ビニール合羽は避けましょう。

  • ズボン

伸縮性が高く、ある程度の撥水、防風性を備えたソフトシェルパンツがおすすめです。寒い季節は内側にタイツやフリースパンツを、雨のひどい時はレインパンツを重ね着しましょう。

  • 靴下

綿の靴下は汗を吸収したまま発散しにくいため、足がふやけた状態となり水膨れができやすく危険です。素材としてはメリノウールと化繊の混紡がおすすめです。また、サイズ選びにも気をつけましょう。大きすぎるとズレて水膨れになりやすく小さすぎると血流低下を招きます。

災害時はガラスの散乱や地盤沈下などで危険な悪路を歩くことになりますので、怪我のリスクが上がります。靴底の厚み、耐久性、防水性を兼ね備えたトレッキングシューズがおすすめです。しかし、レザー素材の重登山靴は履き慣れていないと靴擦れなどでかえって痛い思いをしてしまうので、ゴアテックスをはじめとした透湿防水素材の軽登山靴が良いでしょう。

  • リュック

防水素材でウエストベルトが着いたものが望ましいです。腰上でしっかりベルトを締めて装着すると、重さが大分軽減され、走らなければならない場合にも、横にぶれにくくなるため安定感がまるで違います。また、荷物の詰め方でも体感重量や快適性が変わってきます。下部には軽くあまり使わない物、中心よりやや上(内側)に最も重い物、中心よりやや上(外側)に重量が重くよく使う物、雨蓋やポケットに緊急性、使用頻度の高いものというようにパッキングしましょう。

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日頃から防災を意識し
楽しく実践しながら
災害に備えよう

いざという時に素早く適切な行動をとるためには、日頃から防災を意識して生活することが重要です。言うのは簡単ですが、実際に続けるためのモチベーションを保つのはなかなか難しいことです。家族で楽しみながら実践できる方法を考えてみましょう。

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防災散歩をして
危険予測しましょう

通勤通学路や、自宅から避難所までのルートを、防災を意識して危険なポイントを探しながら散歩してみましょう。ブロック塀、木造密集地域、オフィス街、駅前などは特に注意です。災害時に役立つ資材が納められた防災倉庫も探してみましょう。意識が変わるだけで見慣れた風景が今までとは違うものになります。

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家族でキャンプをして
楽しく防災力アップ

キャンプは普段あまり使うことはないが被災時に必要となるマルチツール、テント、防災食品、服装などの装備を実戦で試すことのできる良い機会です。防災知識を実践し体験することで、実用的な災害対応力を鍛える事ができます。

まとめ

災害はいつ起こるかわかりません。しかし、いざという時のための災害対策をしておくことで被害を抑える事はできます。
災害対応力は一朝一夕では身につけられるものではありません。災害を他人事とは思わず、当事者意識を持って日頃から災害対応力を鍛え、自分自身と大切な家族の命を守りましょう。